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く・け・こ

     方 言      意 味       語源、由来
 くいごど
     ※ ご=鼻濁音
炊事、食事準備、料理する 単純に「食事」の訓読みの転訛。または供事(くじ)の訓的な読み「くごと」が転訛したか。
 くいで 食べごたえ、食べ甲斐 「くいで(食い出)」はあまり使われなくなった標準語
 くいで、くいでぇ 食べたい、 「食いたい」の江戸弁「くいてぇ(食いてぇ)」がさらに訛った
 くいぬげ 大食い、呆れるほど食べる奴 腹の底が抜けてるように食べる様子から転じた揶揄言葉
 くいよ くれよ、ちょうだい、ください 何か欲しいときの「呉れよ」が訛った
 くぐす、
     ※「ぐ」=鼻濁音
糸などを通すこと 古語の通り抜けの意「潜(くぐ)らす」が訛った
 くさし 怠け者、無精者、面倒くさがり 「物臭し者」の短略系の「くさし者」がさらに短くなったもの
 くさっぽ 天然痘、またはそれに似た皮膚病。梅毒。 できものなど皮膚病の総称である古い言い方「瘡(くさ、かさ)」が転じた
 くされ、くされやろう 相手を罵倒する言葉 「腐れた・・」が転じた言葉。腐れ女、腐れがき、など
 く゜じら
     ※「ぐ」=鼻濁音
・・・ごと、 皮ごと=皮く゜じら(ぐ、は鼻濁音限定)
 くすぐて
     ※ ぐ=鼻濁音
くすぐったい 江戸弁「くすぐってぇ」が訛った
 くせっけ くせ毛のこと 標準語の「くせげ」の別の言い方
 くそへび マムシ(蝮) 糞(くそ)草(くさ)くそう(怒り)らが合わさってできた?
 くだっしょ ください 「下さい」に半尋ね語「しょ」を付けた丁寧語
 くぢあます 生意気を言う、口答えをする 古意、持て余す物言いの「口余す」が訛った
 くぢがたつ 喋りがうまいこと 「口が立つ」が訛ったもの
 くぢだっしゃ 喋りがうまい人のこと 「口が達者」が訛ったもの
 くぢばしなげ
     ※ げ=鼻濁音
食べ物に遠慮が無いこと 呼びもしないのに食事時に現れたり、無作法で遠慮がない食べ方の人の姿を揶揄して、「口端(くちはし)・嘴(くちばし)が長い」と言ったこと
 くぢわすら お茶うけ。おつまみ。おやつ 「口」と「わすら⇒慰み」が合わさった、地域独自の言い回し。
 くっさい、くっせ 非常に臭い 「くさい」の強調形
 くったぎる、くたぎる 噛み切る、 「くいちぎる(食い千切る)」が転訛した
 くったぎらんにぇ 噛み切れない 「食い千切れない」が転訛した
 くっちぇ ①与えたい。呉れたい
    ②入れて、与えて
①「呉れ・たい」が訛った
    ②「呉れて」が訛った
 くっちゃぐね 与えたくない。くれたくない。 「呉れたくない」が訛った
 くっつぐ
     ※「ぐ」=濁音
①噛み付く、咬みつく
    ②ピッタリとつく、着きそう
    異性同士が仲良くなること
①「くいつく(喰い付く)」が転訛した
    ②単に「くっつく(くっ付く)」の濁音訛り
 くっついちまった ①噛み(咬み)付いてしまった
    ②ピッタリとくっついてしまった。男女が親密な関係になってしまった
①「喰い付いてしまった」が転訛した
    ②「くっついてしまった」が転訛した
 くっつがれる
     くっつがいる
①噛まれる、咬み付かれる
    ②ピッタリと付かれる、
①「くいつかれる(喰い付かれる)」が転訛した
    ②「くっつかれる」の濁音訛り
 くっつがっちゃ ①噛まれた、咬まれた
    ②密着された、
①「くいつかれた(喰い付かれた)」が転訛した
    ②「くっつかれた」の濁音訛り
 くっつぐる
     ※、「ぐ」=鼻濁音
(目をしっかり)つぶる 「瞑る(つぶる)」が転訛した「つぐる」に「くっ」が付き強調
    「つぐる」の「ぐ」は鼻濁音
 くになる、くにする 気になる、気に病む 「気(き)」が「苦」も兼ねて「く」の言い方に訛ったもの
 くびかげ
     ※「げ」=濁音
首に衣類や紐などが絡まって息が苦しい状態、首つり 「首つり自殺」の様子の首に何かを掛けることが「首掛け」という言葉に転じ、それが訛った
 くびったま 首のあたり 古代の首飾り「首玉」から転じ
 くまんでる 老けてる、地味だ 古語の目立たない意の「隈(くま)」が転じた
 くらすける 痛めつける 殴るの意「食らわせつける」が訛った
 ぐるり 周囲、周り、付近、辺り 古語の「ぐるり」の言い方が残った
 ぐるわ 回り、周り、近辺 城の本丸周囲を意味する「くるわ(曲輪、郭)」が転訛
 くわいだ 口でくわえた 「銜えた(くわえた)」が転訛
 くわがさっちゃ 口に銜えさせられた 「銜えさせられた」が転訛
 くわぐ
     ※ ぐ=鼻濁音
口でくわえる 「銜える(くわえる)」が転訛
 くわご
     ※ ご=鼻濁音
桑の実 「くわご」は「桑子・桑蚕・野蚕」などと書き表し、古くは繭を作る「カイコ(蚕)」を指して言っていたもので、それが桑の実に転じたのではないかと思われる
 くんだす 吐き出す、掻き出す 「汲み出す(くみだす)」または「食い出す」が転じた
 くんちぇ ください 江戸言葉「くんちゃりまし」が転じた
 くんにぇ くれない、あげないよ 江戸言葉「くんねぇ」が転じた
 ぐんのびる ダラ~と伸びたこと、ひどく伸びること 「伸びる」に強調接頭語「ぐん」がついたもの
 (名前)・・げ
     ※「げ」=鼻濁音
○○家、○○宅 「家(け)」が鼻濁音に訛った
 げぇぶんわり 恥さらしだ、世間体が悪い 「外聞悪い(がいぶんわるい)」が訛った
 けーど 毛糸 「けいと(毛糸)」が訛ったもの
 けーる 帰る、消える、変える、返る 「かえる」と「きえる」の言葉はほぼ「けーる」と訛り、アクセントも同じになる。
 けがねぇ ①甲斐が無い
    ②怪我は無い
    ③毛が無い
①、②、③それぞれが訛った言い方。
 げじ 笑ってばかりいる人を揶揄した言葉、笑い上戸 時と場合や場所もわきまえずいつもクスクスと笑う様子を「ゲジゲジと笑う」という言い方をするところら、そういう人を揶揄して言う言葉になった地域独自語
 げす お尻、後方、最後尾 古語の卑しき者を指す「下衆(げす)」が転じた
 げすたぶら お尻の肉、大きな尻 「げす」に日本髪後方の張出し「たぼ(髱)」が付き転じた
 げすぬげ 後始末が抜けてる 「最後(げす)」抜け落ちてるという言い方
 けった、けぇった 帰った、消えてた、 「帰った」、「消えった」が訛ったもの
 げっぺ ビリ、一番最後 身分が下の方の意「下衆(げす)」が転じた
 けっぺ ①帰ろう、帰ろうよ
    ②消えるだろ?、
①「帰る」に、問いかけの「ぺ」が付き訛った
    ②「消える」に問いかけの「ぺ」が付いて訛った
 けっぺずる 削る、削り取る 「けずる・へずる(削る・剥る)」が転じ訛った
 けっぽる、けっぽった 蹴る。蹴った。 「蹴り放る」が転じて訛った
 けむ 烟、煙り、 標準語、「けむり」の略し言葉
 けむて 煙たい、けむい 「けむたい」が転訛した言葉、江戸弁に同じ
 げんちょ、げんちょも
     げんと、 げんとも
・・けれど、けれども 「けれど」、「けれども」が訛ったもの。
 こい・・ こういう・・、こんな・・ 「これ」の言葉が訛ったもの
 こいな このような、こんなふうな 「このような」が短縮され転訛したもの
 ごいら、ごえら 突然、急に、勢いよく 表現語「グイッと」が訛った
 ごうたがり 強欲者、強欲的な人 「強」或は「業」に「たかり」の言葉が接続した侮蔑言葉
 こえ、こわい 疲れてしんどい、疲れる 硬いものを食べると疲れることから、疲労=「こわし(強し・硬し)」が転訛した言葉の古い名古屋弁「固い(こわい)」が伝わった
 こぎる 刻む、小さく切る 「小切る」は標準語だが今はあまり使われない。
 こぐ
     ※「ぐ」=濁音
(嘘を)つく、(演説を)ぶつ 告げる意の「こく(告)」が転じた
 こじぎ 物貰い、乞食(こじき) 仏教の托鉢と同じ意の「乞食(こつじき)」が転じた
 こじぐれる 病悪化、こじれる、ひねくれる、くじける、グチャグチャになる 「拗(こじ)れる」が訛った
 こじぐれ、こぢぐれ こじれ複雑になった事柄、出来損なった物、欠陥品 「拗れたもの」が転じ名詞化したもの
 こじぐっちゃ 悪化した、拗れてしまった、ひねてしまった、グチャグチャになってしまった 「拗(こじ)れた」が訛った
 ごしなんさま お仲人さん 婚姻の儀などを‘ご指南’する人が転じた
 ごしなんこ 仲人から見た新郎新婦  仲人(御指南)と親子同様の関係になる慣習
 こじはん、こぢはん 間食休憩、おやつ 古語「小昼飯」の読み方の一つの「こぢゅうはん」が転じ訛った
 ごしゃがっちゃ 怒られた 「後世の業を焼かれた」が転じた
 ごしゅうぎ 結婚式 「ご祝儀(しゅうぎ)事」が転じた
 こすい ずる賢いこと 尾張弁(名古屋)系の古い言葉「こすい(狡い)」
 こぜ、こぜぇ 人数が少ないこと、少数 大勢の反対で、今は耳にしなくなった「小勢(こぜい)」という言葉が訛った。
 ごせっぱらやげる 非常に腹立たしい、腸が煮えくり返る 「後世腹を焼く」が転じた
 ごせやげる 怒る、腹が立つ 「後世の業を焼く」が転じた
 こっから ここから、これから 「ここから」が転訛したもの
 ごった、ごったこ 泥水地、泥水がたまっているところ 水分を含んで土などがぬかるんだ様子を表す「ゴタゴタ」が、が転じ「ゴタゴタしたところ」を指す名詞になった言葉
 ごった
     ※「ご」=鼻濁音
・・・ごとだ、 「事」に助動詞の「だ」がついた「・・事だ」が訛った
 こっちが こちら側、手前側 江戸弁の「こっち側」が訛ったもの
 こっちゃ こちらへ・・・ 同じ意味の方言「こっちさ」がさらに訛った
 こっつぁがしい 悪賢い、利口ぶった言動 「小ざかしい」が訛った
 ごっつぉ ごちそう 「ご馳走」が訛った
 ごっつぉになりやす
      〃 になっつぉい
      〃 になっつぉん
      〃 になっかんなん
宴席または他人様の家で食事を開始いただくにあたって言う食前のあいさつ言葉 江戸時代の言葉「馳走になる」を丁寧に言った「ご馳走になります」が転じ訛ったことば
 ごっつぉさま ごちそうさま、食事終了のあいさつ言葉 「ご馳走様」が訛った
 ごって、ごっちゃ ・・・なら、・・・だとしたら 地域独自の言葉のようである
 ごで 亭主、夫 「御亭主(ごていしゅ)」から転じた言葉
 こでらんにぇ 大変快い。こたえられない。 「堪えられない」の江戸弁「こてぇられねぇ」がさらに訛った
 こなくれ このくらい・・、この程度 「このくらい」が訛ったもの
 こぬげ、こうのげ 眉毛 顔の「甲(上部)の毛」が転じた
 こねだ、こないだ 先ごろ、せんだって 「このあいだ」が転じ訛った
 このきり、このきら 最近、近頃、この頃 「このごろ(この頃)」が転じ訛った
 このまし うらやましい 自分のより他の物の方が「好ましい」が転じた
 このめ 数日前、ちょっと前 「このまえ」が転じ訛った
 こまか 小銭、より小さい単位のお金 「こまかいかね(細かい金)」が転じた言葉。
 こまかにしる 両替をすること お札などをより小さな単位(こまか)にすることからきている。「しる」は「する」の訛り
 こまかし、 ごく些細なことに苦言や指摘をしてくる様、ケチで計算高い様 「細かし」は標準語だが、あまり耳にしなくなった。
 こまけ、こまこい、
      こまい
こまかい、些細なことを指摘すること 「こまかい(細かい)」が訛ったもの
 こもだず 子ども無い夫婦への蔑称 「子持たず」が訛ったもので、子どもに恵まれない夫婦、とくに女性に対する異常な体を意味するむごい差別言葉である。
 こみっちら、こみっちり 隙間無くたっぷりと 「みっちり」に接頭語「こ」が付いて強調している
 これくれ、こなくれ このくらい・・、この程度 「これくらい(此れ位)」の江戸弁が訛った
 こればっこ (たった)これだけ、これだけなの こればかり」が転訛した
 ころ ・・・頃、・・・あたり 「・・・ごろ」が訛って「・・・ころ」となったもの。標準語では鼻濁音や濁音が、訛ると濁点が消える場合が福島弁では多い
 こわい、こえぃ 疲れてしんどい 硬いものを食べると疲れることから、疲労=「こわし(強し・硬し)」が転訛した言葉の古い名古屋弁「固い(こわい)」が伝わった
 こんじぇは これでは、こういう状態では 「これでは」が転訛した言葉
 こんまがる
     ※「が」=鼻濁音
屈み込むこと。または屈むような態勢、姿勢。 「込み曲がる」が転訛したもの
     
     

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